

SEIREN 言霊を宿した文字
Seirenの書は、日本の伝統と、明確に現代的な感性とが豊かに出会うことによって生まれています。一筆の力強さが余白の静けさと対話し、文字は言語の枠を超えて、真の視覚芸術作品へと昇華されています。
それぞれの構成には、「間」の美学に対する深い理解が表れています。ここでは、余白が墨そのものと同じほどの表現力を持っています。線は正確で鋭く、しかも際立って純粋であり、迷いのない筆致は、強い内的集中に支えられています。その集中は、見る者の感性に直接触れてきます。
「夜桜」
「夜桜」において、Seirenは単に日本の夜にライトアップされた有名な桜を表そうとしているのではありません。むしろ、冬の終わりのまだ冷たい空気の中、花が咲く直前に静かに堂々と立つ桜の木そのものを想起させます。美しさは開花だけにあるのではなく、春を待ちながら静かに存在する、その生命そのものに宿っているのです。
「明澄」
この作品では、作家は過度な密度を避けています。意図的に薄められた墨は、灰色がかった軽やかなニュアンスを帯び、文字に極めて軽やかで澄んだ印象を与えています。構成は紙面全体に広がり、文字の間には大きな余白が呼吸するように残されています。この視覚的な呼吸が作品全体の明澄さを際立たせ、静けさ、透明感、そしてほとんど非物質的ともいえる純粋さを感じさせます。
「魂」
この作品は、「明澄」と完璧な対照をなしています。深い黒の背景に、白い文字が力強く浮かび上がり、空間を大きく占めています。ここでは、光そのものが文字から生まれているようです。暗闇の中で白を強く際立たせることによって、Seirenは魂の純粋さ、内なる強さ、そして高みへ向かおうとする意志を表現しています。
「流星群」
黒と深い青のニュアンスで構成された背景は、夜の果てしない広がりを思わせます。画面中央では白い文字が空間に浮かぶように配置され、一方で紙面の大部分はあえて何も描かれずに残されています。この余白が無限の感覚を増幅させ、文字そのものを星座のような存在へと変えています。軽やかな線の表現は見る者を静かな観照へと誘い、穏やかで詩的な印象を生み出します。
しかし、Seirenの作品を真に際立たせているのは、日本の伝統で「言霊」と呼ばれる、文字に宿る生きた精神を吹き込む力です。文字はもはや意味を伝えるだけではありません。そこには記憶、感情、内なる震えが宿り、言葉そのものを超えた力を持つ存在となっています。
「言霊」とは、神道の伝統に由来する精神的な概念で、音や言葉そのものが固有のエネルギーを持つと考えるものです。一つひとつの言葉には、心、身体、魂に働きかける力や振動が宿っているとされます。日本文化において、この言葉の力は、心を落ち着かせること、癒し、安らぎ、創造性、さらには瞑想にもつながるものと考えられてきました。
Seirenが可視化しているのは、まさにこの目に見えない次元です。彼女の書は、単に文字を「見せる」のではありません。言葉の沈黙を「聞かせ」、その内側に宿る精神的な存在を浮かび上がらせているのです。
評論 フランソワーズ・イカール
2021年、芸術文化勲章を受勲。芸術振興協会 ARTEC 会長、ヨーロッパと世界の女性アーティスト市民の会アルトゥエルスグループ会長、ラバーゼ事務局長、フランス芸術記者組合会員、職業芸術家組合会員、芸術・科学・文学会員。SMLH(レジオン・ドヌール勲章会員協会)準会員、ヨーロッパ芸術科学文学アカデミー(AESAL)永久幹事。トゥール大学を卒業後、ルーヴル美術館の肖像画家であった父のもとでデッサンとパステルを学ぶ。教師としてのキャリアをスタートさせ、BTS(上級技術者免状)のコミュニケーションと心理社会学、創造性を専門に指導。ラジオ番組の司会、テレビ出演など多くのメディアでも活躍している。
🇫🇷嬉しいご縁をいただきました🎀
この度
フランスのアート紙
『République des Arts』6号に、
「KOTODAMAを宿した文字 SEIREN」
として作品を掲載していただきました✨
一般社団法人 芸術共和国 @japanartrepublic
代表 清水 雅様にお声がけいただき、このような運びとなり、
ロワール地方に本部を置く芸術振興団体ARTECのフランソワーズ・イカール会長に作品を評していただきました。
「言葉には魂が宿る」
そんな思いを大切に、
一筆一筆に言葉の持つ意味や祈りを込めて、誰かの心に届くことを願いながら続けてきた書が、遠くフランスの地で見ていただけること。
自分が大切にしてきたものを、こうして受け止めていただけたこと。
一緒に掲載されている素晴らしいアーティストの方々と同じ雑誌の中に自分もいるなんて。
その喜びはひと言では表せないものです。
そして、もうひとつ。
私の「言魂」の作品には、
いつも寿美染さんの編集の視点があります。
言魂アカウントはもともと、寿美染さんの
「あなたの書が好き。書いているところを見ていたい💕動画も撮って」
「自分だけで見るのはもったいないから、
もっと多くの人に、SNSで発信して見てもらいたいの」
という、なんとも嬉しい言葉から始まったものなのです。
そうして始まったこの場所で、こんな思いで書いたよ、と私がいえば、寿美染さんが私の書を美しく、ときにかっこよくおめかししてくれて1本の動画となり、私の作品がより一層大切なものになっていきました。
この曲を使いたいの。こんなふうにしてほしいな、という私の希望をもちろん第一に考えてくれます。
こんなやりとりも時間をかけて楽しいひとときとなっています。
清水様からは、
寿美染さんの編集的な視点が私の書と融合することで、より現代的で洗練された作品として成立しているとおっしゃっていただきました。
そしてイカール会長からは、
「日本の伝統と現代的な感性が出会い、
文字が言語の枠を超えて視覚芸術へと昇華されている」
と評していただきました。
作品は、私達が生み出した子どものようなもの。
自分達の手を離れたところで、
誰かの心に届き、また新しい場所へ連れて行ってもらえる。
そんなことがあるのだなと、
今、とても不思議で嬉しい気持ちでいます。
日本の書に寄り添い、作品の奥にあるものまで丁寧に読み解いてくださったイカール会長の評論は、翻訳した文章を写真に載せました。
私の書に込めた想いを、こんなにも深く丁寧に汲み取っていただき、受け止めてくださったことに心から感動しています。
作品をどのように見つめ、感じ、言葉にしていくのか。 イカール会長の評論から、アートを言葉で読み解くことの深さを感じました。 お時間ありましたらぜひご一読いただければと思います。
いつも 言魂 @kotodama.world の作品をご覧くださり、コメントやいいねをくださる皆さま。
励みになっています。本当にありがとうございます。
これからも心を込めて創作に励み
魂の望む方へ進んでまいります。
長々と失礼いたしました。
この掲載に関わってくださったすべての皆さまに、心より感謝いたします。
最後までお読みいただき
ありがとうございます✨
清蓮
寿美染
#japanesecalligraphy
#書道
#感謝
#ご縁
